
保険医療機関
南大阪小児リハビリテーション病院
平成24年4月から保険医療機関「南大阪療育園」は、「南大阪小児リハビリテーション病院」へ名称変更致しました。
当センターで活躍できるのは、『待つことのできる人』『相手の思いを信じられる人』だと思います。
与えられた業務をさっさとこなして、手際の良さだけで評価して終わりという人ではありません。
毎日、何の反応もないように見える患者さんが、テレビをつけた時に示すほんのかすかな反応──。親御さんも気がつかなかったその反応に気づき、テレビを楽しんでいる反応を探ることができますか?
私たちとは違う体内時計を持つ患者さんに、そのリズムを知るためにジーっと見つめて待つことができますか?
私たちに必要なのはそういったこと。
だから、何かの働きかけに対して、反応を示そうと努力をしていると信じてほしい。
その反応を見いだし育てていくために医師・看護師・セラピストなど、さまざまな職種の人たちがチームを組んで患者さんの看護に取り組んでいます。

看護監 市村由美子

一人ひとりの患者さんのための大切な食事の準備。症状によって種類も多岐にわたる。

いつでもすぐにサポートする。その使命でつながるネットワーク

必要となれば個室につきっきりの看護。一人ひとりの看護師の役割も大きい。
職員が語る仕事内容


重症心身障害児・者に携わることを勧められ、そこで、当センターを見学に行ってみることにしました。
でも正直、自分には向いていない分野なのでは…?と思っていたんです。
なぜなら、反応が少ない重症心身障害児・者のみなさんのその意思を汲み取るスキルは、私にはないんじゃないだろうか、と。
しかし、そんな不安は患者さんのとびっきりの笑顔で払拭されました。
こんな純粋な笑顔ってあるんだ!そんな衝撃を受け、前向き患者さんたちと接する先輩たちの姿を見て、ここでチャレンジをすることに決めました。


一般の患者さんだと、問いかけに対して言葉や態度で明確な答えが返ってきます。しかし、障害をもっている方々にとってそれは難しいこと。ほんの小さな手、指、目の動きなどがサインになります。
こんなふうに相手からの訴えが少ない分、看護師職としての本来の姿を追求できると感じています。
本来の姿とは、まさに看護師の「看」の字の通り、手をかざし、よく目を使って観察すること。それまでは、技術的な部分を追求することが多かったので、この本来の姿をおざなりにしていたところもあったように思います。
そんな看護師の原点を、今改めて体感できていることが何よりうれしいです。


“自分一人で判断したら間違いが起こってしまう”
それが、この現場の厳しいところだと思います。
一般看護では、症状に即した対応なり判断材料となる数値があったりしますが、ここは違います。一人一人、本当にその個別性が顕著だからこそ、マニュアル通りにはいきません。ですから、経験豊富な先輩看護師さんの指導を仰いだり、また、患者さんのことを一番よくご存じのご家族の方にも相談しています。
そうした毎日を送るなかで、今まで以上に「相手が今一番何をして欲しいのかな?」と考えられるようになってきました。
一人一人の患者さんとの出会いが、自分自身を成長させてもらっていると感じます。

勤務スケジュール
担当する患者さんは2人。
3~4人のチーム制で取り組んでいます。
【日勤例】
08:00 申し送り。情報収集を兼ねたミーティングを行う
09:00 各患者さんに栄養注入、水分補給を
10:00 有熱者検温、気切部ケア、吸入等の看護処置
11:00 休憩。ランチタイム
12:00 食事介助、服薬介助、歯磨き介助を行う
13:00 排泄チェック
14:00 処置(吸入 吸引 カフマシーン)ミニカンファレンス
15:00 おやつ介助、水分補給援助、排泄チェックをし、記録
16:00 夜勤者への申し送り
17:00 終業
2階 わかば病棟は小児の整形外科手術やリハビリテーションを目的とした病棟で平均在院日数57日前後です。手術やリハビリテーションに関する知識技術と小児の成長発達に応じた支援、障害に応じて摂食嚥下障害への看護技術、生活に応じた姿勢ケア、などの知識技術が必要ですが、なによりも子どもと共に楽しんで仕事をできる方が向いています。
3・4階 フェニックス病棟は長期利用の重度心身障害児者病棟です。人工呼吸器で呼吸をしたりPEGによって食物を摂取する方が多く、自分の力で移動したり表現したりできない方がたです。快適な医療・看護ケアを提供することが仕事です。ですが、毎日、なんの反応もないように見える方が、テレビをつけた時に示すほんのかすかな反応に気づき、テレビを楽しんでいる様子をキャッチする。私たちとは違う体内時計をもつ患者さんに、そのリズムを知るためにじーっとみつめて待つ。彼らが何かの働きかけに対して、反応を示そうと努力していることを信じてみつめる。フェニックス病棟で働く看護師にはそんな細やかなやさしさと冷静さを大切にして欲しい。
その反応を見出し育てていくために医師・看護師・セラピストなど、さまざまな職種の人たちがチームを組んで患者さんの治療やケアに取り組んでいます。

【看護師 教育体制】
大阪発達総合療育センターの看護の質を高めるために、教育体制を整備してきました。
「新人教育」厚生労働省の新人看護職員研修ガイドラインに基づき新人の教育体制を整えておりプリセプター制度で支援しつつ、1年間で看護師としての基礎技術と重症心身障害児への専門的知識を習得できます。
「継続教育」院内院外の各種研修への派遣、認定看護師講習、HPS講習、福祉先進国への海外研修など様々な取り組みを利用することで、着実にキャリアアップを図ることができます。
「看護管理」役割に応じて、日本看護協会の認定看護管理者研修に派遣し、能力開発を行います。